2005年 11月 17日
「暗闇美術館」 |
先日、ご案内いただいた「暗闇美術館」について、中平先生からさらに詳しい紹介をいただきました。転載いたします。
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戸倉上山田中学校の中平千尋です。私が4年前から2学年選択美術の講座「五感でアート」の発表会として行っている「暗闇美術館」を説明します。
「選択美術」という授業は、必修授業から更に美術を履修したいという希望あする生徒が集まる講座で、一年間に35時間、毎週1時間行います。必修授業との違いは、必修が基本的な学習であるとしたら、選択は発展的・課題解決的授業と言えるかもしれません。私がやろうとしていることは、発展的な内容だと思います。
「五感でアート」という講座ですが、いわゆる美術は視覚中心であり、中学生も見えた世界を表現するのが美術であると大方感じています。そういう先入観に対し、いわゆる触覚、聴覚、味覚などといった美術表現にはなりそうもないことを中心に表現を楽しむことで、美術を好きになってもらいたいというねらいで行っています。それが今年の「とがびプロジェクト」などで見られた3年生の生徒作品や、2年生の美術の愛好の姿につながっていることは言うまでもありません。
「五感でアート」は、生徒内や校内にとどまるものではなく、冬の放課後、真っ暗な校内に作品を展示し、懐中電灯片手に鑑賞する「暗闇美術館」がもっとも展示にふさわしいと考えています。暗闇こそ、人間の五感を刺激し、いろいろな空想を深めてくれる存在であると感じています。生徒は、毎時間、暗闇の様子を空想しながら様々な今までの経験や学習を駆使し、多くの鑑賞者を魅了させるための作品作りに熱中しています。
「暗闇美術館」は、今年で4回目。夕方4時30分から展示を開始し、6時から開館。7時30分には終了し、作品撤収を行います。あっという間に美術になったと思ったら、また数時間後にはいつもの学校に戻るのです。今まで、この暗闇美術館には、生徒作品だけでなく、長野市在住の若手現代作家も作品を出品してくれました。生徒作品の隣に大人の作品が並ぶのも痛快です。こんな鑑賞の場はあまりない
と思います。夜作品が並べられた学校を外から見ると、ブラックライトがぼわっと光る教室や空間が見えて楽しいです。この美術館への入場者は、受講している生徒、保護者、先生方、作家などです。夜間開館なので一切外部告知はせず、生徒も限られた人しか見ることはできません。この限定感覚がまた生徒にとっては楽しいようです。
毎年、様々な生徒が新しい作品で感動させてくれています。インスタレーション作品、立体作品、臭いを強調した作品、美しい作品など方向性は様々です。今年はどんな展示になるのか、今からわくわくしています。
写真は、第一回暗闇美術館の生徒作品「手部屋」です。
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戸倉上山田中学校の中平千尋です。私が4年前から2学年選択美術の講座「五感でアート」の発表会として行っている「暗闇美術館」を説明します。
「選択美術」という授業は、必修授業から更に美術を履修したいという希望あする生徒が集まる講座で、一年間に35時間、毎週1時間行います。必修授業との違いは、必修が基本的な学習であるとしたら、選択は発展的・課題解決的授業と言えるかもしれません。私がやろうとしていることは、発展的な内容だと思います。
「五感でアート」という講座ですが、いわゆる美術は視覚中心であり、中学生も見えた世界を表現するのが美術であると大方感じています。そういう先入観に対し、いわゆる触覚、聴覚、味覚などといった美術表現にはなりそうもないことを中心に表現を楽しむことで、美術を好きになってもらいたいというねらいで行っています。それが今年の「とがびプロジェクト」などで見られた3年生の生徒作品や、2年生の美術の愛好の姿につながっていることは言うまでもありません。
「五感でアート」は、生徒内や校内にとどまるものではなく、冬の放課後、真っ暗な校内に作品を展示し、懐中電灯片手に鑑賞する「暗闇美術館」がもっとも展示にふさわしいと考えています。暗闇こそ、人間の五感を刺激し、いろいろな空想を深めてくれる存在であると感じています。生徒は、毎時間、暗闇の様子を空想しながら様々な今までの経験や学習を駆使し、多くの鑑賞者を魅了させるための作品作りに熱中しています。
「暗闇美術館」は、今年で4回目。夕方4時30分から展示を開始し、6時から開館。7時30分には終了し、作品撤収を行います。あっという間に美術になったと思ったら、また数時間後にはいつもの学校に戻るのです。今まで、この暗闇美術館には、生徒作品だけでなく、長野市在住の若手現代作家も作品を出品してくれました。生徒作品の隣に大人の作品が並ぶのも痛快です。こんな鑑賞の場はあまりない
と思います。夜作品が並べられた学校を外から見ると、ブラックライトがぼわっと光る教室や空間が見えて楽しいです。この美術館への入場者は、受講している生徒、保護者、先生方、作家などです。夜間開館なので一切外部告知はせず、生徒も限られた人しか見ることはできません。この限定感覚がまた生徒にとっては楽しいようです。
毎年、様々な生徒が新しい作品で感動させてくれています。インスタレーション作品、立体作品、臭いを強調した作品、美しい作品など方向性は様々です。今年はどんな展示になるのか、今からわくわくしています。
写真は、第一回暗闇美術館の生徒作品「手部屋」です。
by togabi
| 2005-11-17 00:15
| とがび周辺情報